2009/07/02

交通系ICカードに関するメモ (1)

鉄道会社の電子マネー事業も全国的なものとなってきています。

電子マネー市場もかなり飽和を迎えてきているとは思いますが、 ついに北海道にも昨年IC乗車券が導入されました。

興味があったので簡単に調べてみました。


まず、他社JRとの比較をしてみようと思います。

対象は、JR北海道と情報の疎通が密接なJR東日本、JR北海道にわりと規模が近いJR九州の2つです。


下に簡単に図を記載します。



(※)Suica 2878万枚とPasmo 1253万枚による合計使用頻度


発行枚数はSuicaがケタはずれています。
首都圏は円状+放射状の鉄道網を完全に形成しており、鉄道自体が交通手段で第一になっている影響に加え、人口の多さが起因。


乗降人員を比較すると、札幌駅 170,988人(H19) 、博多駅 231,411人(H14)、 JR東日本のデータでは乗車人員しか見つけられなかったが、単純に降車人員も考慮し倍の人数と考えても、札幌駅は49位(荻窪、八王子駅程度)、博多24位(大崎、町田駅程度)ですので比較しようがないくらいです。


一方北海道(Kitaca)と九州(SUGOCA)は似たり寄ったりの部分がありますが、九州は西鉄のnimoca(発行数27万枚,'09 5月)、福岡地下鉄のはやかけん(発行数6万枚 '09 5月)をあわせると、札幌市のSAPICA(10万枚 '09 6月)をあわせても北海道のICカード発行数は九州にさえ規模がかなり及ばない。


これは人の居住地域の分散の加減に起因しているのでしょう。


・北海道は札幌一極集中であるのに対し、九州の場合は各県ごとにある程度の人口が密集している点
・私鉄も走る九州は鉄道路線がある程度豊富


さらに、ICカード利用駅数にも現れている。
・JR九州155駅+地下鉄35駅+西鉄61駅

・JR北海道55駅+地下鉄46駅


人口を移動しろといっても無理があるわけですから、今の規模にあった利用駅はよいとして、ICカード利用促進を図るため、市場のターゲットを絞り、利用者の確保などを考えなければなりません。

それとももう少し違った方針を立てていかねばならないのか。

その2に続く。


<参考>
Kitacaプレスリリース http://www.jrhokkaido.co.jp/kitaca/index.html
Suicaプレスリリース http://www.jreast.co.jp/suica/pressrelease/index.html
SUGOCAプレスリリース http://www.jrkyushu.co.jp/sugoca/pressrelease/index.html
SAPICA HP http://www.sapica.jp/
JR 東日本 HP http://www.jreast.co.jp/passenger/index.html
読売新聞 HP http://kyushu.yomiuri.co.jp/entame/railway/news/0905/ne_905_09051301.htm
札幌市 HP www.city.sapporo.jp/sogokotsu/kotsutaikei/jr/.../joukoujinin.xls
福岡市 HP www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/.../7d51a6954f6.pdf

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