2009/07/25

セルフレジの効果は?

先日、記事に出しました道南ラルズですが、

セルフレジ
たるものをビックハウスの別形態店舗、Arcsでみました。

実際にセルフレジ使ったのは初めてみたのですが、他の地域でも最近はあるモノなのでしょうか?
情報足らずです。

セルフレジとは、自分でレジにバーコードを通して商品を読み取り、 その商品を登録、会計処理はそのレジに自分で投入するというものです。

この製品の導入、店側にはどれだけメリットがあるのでしょうか。


レジにつく人の自給が函館だとせいぜい700円くらい、お店が10時~20時、セルフレジが1台として、これで計算すると、

700円×10h×1台=7000円 の人件費削減。

時間によって人員配置も違うだろうからこんなに単純な計算ではないでしょうけど。
ある程度セルフレジのやり方などが普及し、込み合う時間帯に併用していれば、お客の流れも多少スムーズ。


実際に自分で使ってみた感想であるが、万引きが発生するのでは?との疑問も起こった。

このリスクなども含めても導入するメリットの方が高いと判断した理由は、経費削減だけでなく、もともとこの製品を作るに至った、「待ち時間の解消」の問題解決にCS向上を見出せたからなのだろう。

セルフレジを日本に始めて導入した日本NCR株式会社のHPからセルフレジの効果を下に添付した。
(なんとセルフレジ導入が1953年というから驚き!)

   <参考> http://www.ncr.co.jp/data/fl/fl_sol.html


確かに商品を買う際、自分の買い物が少なければ少ないほど並ぶのも億劫ですし、買う商品が少なければ

自分でレジを通すこと > 並んで待つこと

になりえるのではないでしょうか。早いチェックアウトを求める人は確実に今の時代多いでしょうし。



また、ジュース1本買うだけなのに1万円札しか持っていない!汗

みたいな時に店員さんの顔を窺わなくてすみます。気まずさがなくなりますね。 (上図、プライバシーの保護に該当)


最近のスーパーなどは、

・店員が受け取ったお金を機械に入れ、おつりがでてくるものも多い
・マイバックブームにより、レジ袋配布の手間もいらない


人の手を煩わせるものがどんどん減ってきている現状からも、セルフレジの導入はますます増えていくことが考えられますね。

2009/07/22

市場~イチというハレの場 (2)

イチについての続編です。


個人的にイチ(商店街とも言えるが)の方がスーパーなどよりコミュニケーションがとりやすい気がします。


そこからイチのメリットデメリットを考えると、

○メリット
・個人商店主の集まりのため、お客様に対する話しかけが多い
・単に売るだけでなく変化させるのがスムーズ、付加的(まとめて割り引く、おまけしてくれる、など)


○デメリット
・個人店舗は大衆にひらかれている店より入りづらい
・広告戦略はスーパーなどの小売店舗に負けている


簡単に2点づつ挙げました。


イチのメリットはやはり「雰囲気」にあると思います。

ある地域に行った際、誰かに会いたいのと同じように、そこにあのお店がある、あの人がいる、というのが実感しやすいのだと思います。


高校時代の野球部の同期だった佑資が東京でやっているファーマーズマーケットが徐々に知名度も上がり盛り上がってきているのも、そのコミュニケーションの取りやすさというものが魅力の一つになっているのだと思います。

TOKYO DESIGN FLOW
http://www.tokyodesignflow.com/event/fm.html


当然、デメリットを克服している地域もいっぱいあるでしょうが。



逆にスーパーなどを考えてみると、今住んでいる函館で面白かったのは道南ラルズです。
先日美原にあるビッグハウスの朝市たるものを覗きました。

スーパーにしてびっくりの朝7:30開店!!

特売がなんと朝から。人もかなりの数。長蛇の列でした。
(写真がないのが残念ですが…)

港町、函館には潜在的に朝市の文化がまだまだ根付いているようです。


道南ラルズ
http://www.arcs-g.co.jp/gc/donanralse/



うちの実家の側にあったいこいストアー(古くから集まる商店主たちの市場)
数年前に火事になって規模も縮小しますます寂しくなってはいますが頑張って欲しいです。

いこいストアー
http://www.h7.dion.ne.jp/~petegari/

2009/07/20

市場~イチというハレの場

函館は朝市が有名である。
朝市といっても夕方近くまでやっていますが。


ちょっとイチについて考えてみます。

市場というのは、人が集まる場、ハレの場が形成されていると考えることができる。
そのイチというハレの場が日常化していったのがマチなのだ。


このブログタイトル、マチはイチの常見化であるが、
マチというのは、イチという場所が常に見られる場所に化したものということである。

大学時代、都市社会学者の若林先生に教えてもらったものだ。
(引用か先生の言葉か忘れてしまったのですが…)

現代を見てみると、仕組みは同じではあるものの、古くからイチであった部分の多くは、スーパーや量販店、百貨店という形に変化していっている。


それでもイチというものが廃れたわけではない。


下にいくつかイチの写真を掲載します。



(函館:中島廉売)



(左:ハンガリー ブダペスト 右:スペイン バルセロナ )




(左:韓国 南大門 右:ベトナム フエ)



それぞれなんとなく違いがあると思います。
中島廉売の場合、道端に露店が並んだりしています。これは非常に珍しいかと。
これこそお祭りの露店のように、ハレの場が日常的にあるかのようです。
(ハレの場といいがたい風景ではありますが)
近くにマックスバリューというスーパーがあるのですが、それに負けないくらい威勢よく頑張っています。
ヨーロッパの2つの市場はともに大きな建物内にお店があるというタイプです。
大抵ヨーロッパの市場は整然と商品が並んでいる感じがしてすっきりした印象を与えます。

アジアの場合ですが、ベトナムとかカンボジアの場合はもうごちゃごちゃとした感じです。
地面にシートを敷いて売るものから様々です。ホーチミンにあるベンタイン市場のように、大きな建物にずらーっとお店が並んでいるものもありますが。

韓国の南大門は上野のアメ横に近いものがあるが、これもイチの形の一つ。
かなりの集客があるところの店頭に露店的なものが並んでいるパターン。
これがイメージしやすいハレの場に近い。

世界も交えてイチの写真をあげましたが共通するのはどこかメリット、いいもの、いい雰囲気、などがあるから、いまだに商店が並び形成されるイチというものが残っているのではないでしょうか。


つづく

2009/07/18

Gmail に To Do リスト

以前PC上につける付箋を使ったことがあるのですが、そのソフトとの相性が悪かったこともあり使用しなくなってしまっていました。

なんとGmailに突然ToDoリストが現れたので早速使用してみました。




Tabキーで段階分けもできるので何かと便利です。
毎日メールは開くのでTo do や Not to do、ちょこちょこメモ代わりに使おうかなと思ってます。

2009/07/16

交通系ICカードに関するメモ (3)~地域系カードへの模索は?

)()からの続きです。


経済的なことを考えると、札幌市営地下鉄(SAPICA)と提携できなかったのは痛い。
札幌市民の足でもある地下鉄、SAPICAの発行数は10万枚を突破している。

Kitacaと合わせると25万枚で、札幌圏の人口の約10人に1人は保持することになり、利用者の母数は跳ね上がる。

この点九州地区は、JR九州、西鉄、福岡地下鉄が合意し、相互利用化を2010年までに行なう予定であり、広域的にICカードの経済的効果を図ろうと手を結んできている。

利用者の母集団を増やすというビジネスの面からも、利便性が高くなるという利用者の面からもwin-winの関係になっていると思われる。


これがSAPICAとできないのはなぜかというと、SAPICA側が高齢者パスとつなげたいであるとか、乗車割引率の関係で相互関係を図りにくい、といった点であった。

さらに、交通系ICカードの先駆的地域として実験しながら、Suicaに先を越されるなど、気持ち的な部分もあるのではとも言われている。


これは今後技術的にも政治的にも解消していかねばならない課題だろう。

さて、今の発行枚数である程度の頭打ちが考えられるがどういった方法が他にも考えられるのだろうか。


下の写真を見て欲しい。












(高松琴平電気鉄道のことちゃん)

ことちゃんである。はっきりいってICカードのキャラクターの中でも群を抜いて可愛い。


これはIruCaということでんの乗車用ICカードである。なんと鉄道利用者のうちICカードの利用率がなんと約8割ほどらしい。ほとんどの人がICカードを使うのが高松、なのである。

なぜかというと、自動改札機の普及が遅かったというのが一因に挙げられる。

人の手による改札が長く続いていたらしいが、ICカード普及に伴い自動改札も増えたとの事。ちなみに改札は全部ICカード専用機である。


IruCaの発行枚数が10万枚ほど(2007年時点)であるから、実際にKitacaの規模とそこまで変わらない。

さらに、ICカードビジネスで重要となる加盟店舗数の増強を第一にしていないというではないか。

その理由は、


・地域での生活を支えるカードにしたい

という思いが強いようだ。




むしろ、小さな規模のマチでは利用店舗導入を増やすだけ赤字になっているそう。
地域カードとして普及するための投資という考え方だ。


香川大学の学生証に使われているほか、文化的施設での支払い、マチナカにもICカードのチャージ機があるなど、マチの規模等を考えても地域密着型になっているようだ。

(JR東日本も明治大学の学生証のようにSuicaと一体型のものがある。確か三菱の系列企業の社員証ICカードもあったはず)


今後北海道(Kitaca)でも考えていかねばならないのは、

・沿線地域学生、会社へのICカード学生証、社員証の導入の営業


・地域のカードとしての普及を目指している点を含め、SAPICAと相互利用を図るための交渉

・狸小路商店街(すすきの地域)との連携

・函館、旭川地域への導入 → 域商店街、駅前市街地への導入。駅設置はビジネス需要として、特急列車利用者向けのICカード対応改札の設置(函館駅、旭川駅のみの設置でもよいのでは?)



などではないだろうか。


(参考)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0709/14/news030.html
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0709/19/news011.html

2009/07/11

UNIQLO CALENDAR

1ヶ月前にUNIQLOが UNIQLOCK に続き、 UNIQLO CALENDAR を出したというのを知り、早速アクセスしてみました。


UNIQLOCKにでてくるお姉さま方がUNIQLO商品を着ているという広告戦略にはなるほどな、と思ったのですが、若干ブログパーツにするには抵抗がありました。(映像的にも、音的にも)


しかし、今回のだと、様々な風景画像という点、聞き障りのない音楽、共に僕にとってはGOODでした。

風景をクリックすると、モザイク画になるのですが、そのモザイク画が風景の色に合わせ、UNIQLO商品の色をあわせているんです。


このデザイン本当にうまい使い方しています。

早速ブログパーツとして使わせていただきました。


間接的ながら直接的に事業につながる展開、企業としてメディアを作り出す力、見習いたいです。

2009/07/09

交通系ICカードに関するメモ (2)~ビジネス

(1)の続きです。


Kitacaに関してはチャージ後に列車の乗車に使わず、窓口で払い戻して現金を手にするケースが続発したためクレジットによるチャージが中止になっています。(定期券はクレジット利用可)


Kitacaの直接的な収入はデポジット料金程度しかありません。間接的には列車の運賃を促進するという効果もありますが。

そのほかには、ICカード加盟店舗カード手数料が考えられます。
一般的なクレジットカードと違い、Kitacaキャッシングがついていないのでその分の手数料収入はありません。
(JR東日本のView+Suicaなどのカードはあり)





なのでKitacaによって収入を増やす方法として考えられるのは、


利用者増(鉄道+関連事業)+カード加盟店舗増

というのが単純なモデルになります。



現在759店舗ですが、そのうちキヨスクやステラプレイス、APIAを初めとする駅ビルのような駅チカ施設が多くを占めます。

駅チカで利用できるのはよいのですが、実際に駅ビル内の店舗だと、グループ会社などが不動産として貸し出しているものが多いため、結果的にはグループ会社の手持ち店舗からの手数料収入となるため収入にも限界があります。

実際にAPIA、エスタ、ステラプレイスの約400店舗に加え、JRタワーホテルでもつい先日の5月までにKitaca電子マネー導入に至ったわけですが、駅ビル等での囲い込みに関していえば、店舗数は頭打ちになってしまいます。


つまり既存のモデルだけだとこれからが勝負です。

何かいい資料がないか探していたら、いい図があったので添付します。





(※)中村 久人
「JR 東日本の駅ナカ・ビジネスの展開と Suica の導入」
『経営力創成研究』Vol.3, No.1, 2007  より




北海道内の駅にはあまり駅ナカというものは存在しませんが、既存製品を新市場へ開拓するにあたり、ターゲットを駅からマチへ広げていくというのがこれから少しずつ増えていくかもしれません。

東京だと、元々駅ナカコンビニだったNEWDAYSが街ナカにもありますし、Suica自体が地域の商店街と連携したり、航空会社や銀行カードとの提携もありますから。


市場規模は小さいもののどこまで展開できるのか、どうなるKitaca?


その3へ続く

2009/07/02

交通系ICカードに関するメモ (1)

鉄道会社の電子マネー事業も全国的なものとなってきています。

電子マネー市場もかなり飽和を迎えてきているとは思いますが、 ついに北海道にも昨年IC乗車券が導入されました。

興味があったので簡単に調べてみました。


まず、他社JRとの比較をしてみようと思います。

対象は、JR北海道と情報の疎通が密接なJR東日本、JR北海道にわりと規模が近いJR九州の2つです。


下に簡単に図を記載します。



(※)Suica 2878万枚とPasmo 1253万枚による合計使用頻度


発行枚数はSuicaがケタはずれています。
首都圏は円状+放射状の鉄道網を完全に形成しており、鉄道自体が交通手段で第一になっている影響に加え、人口の多さが起因。


乗降人員を比較すると、札幌駅 170,988人(H19) 、博多駅 231,411人(H14)、 JR東日本のデータでは乗車人員しか見つけられなかったが、単純に降車人員も考慮し倍の人数と考えても、札幌駅は49位(荻窪、八王子駅程度)、博多24位(大崎、町田駅程度)ですので比較しようがないくらいです。


一方北海道(Kitaca)と九州(SUGOCA)は似たり寄ったりの部分がありますが、九州は西鉄のnimoca(発行数27万枚,'09 5月)、福岡地下鉄のはやかけん(発行数6万枚 '09 5月)をあわせると、札幌市のSAPICA(10万枚 '09 6月)をあわせても北海道のICカード発行数は九州にさえ規模がかなり及ばない。


これは人の居住地域の分散の加減に起因しているのでしょう。


・北海道は札幌一極集中であるのに対し、九州の場合は各県ごとにある程度の人口が密集している点
・私鉄も走る九州は鉄道路線がある程度豊富


さらに、ICカード利用駅数にも現れている。
・JR九州155駅+地下鉄35駅+西鉄61駅

・JR北海道55駅+地下鉄46駅


人口を移動しろといっても無理があるわけですから、今の規模にあった利用駅はよいとして、ICカード利用促進を図るため、市場のターゲットを絞り、利用者の確保などを考えなければなりません。

それとももう少し違った方針を立てていかねばならないのか。

その2に続く。


<参考>
Kitacaプレスリリース http://www.jrhokkaido.co.jp/kitaca/index.html
Suicaプレスリリース http://www.jreast.co.jp/suica/pressrelease/index.html
SUGOCAプレスリリース http://www.jrkyushu.co.jp/sugoca/pressrelease/index.html
SAPICA HP http://www.sapica.jp/
JR 東日本 HP http://www.jreast.co.jp/passenger/index.html
読売新聞 HP http://kyushu.yomiuri.co.jp/entame/railway/news/0905/ne_905_09051301.htm
札幌市 HP www.city.sapporo.jp/sogokotsu/kotsutaikei/jr/.../joukoujinin.xls
福岡市 HP www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/.../7d51a6954f6.pdf