2009/09/05

青春18きっぷに見る価格戦略(前編)

夏の間2ヶ月間ほど設定されている青春18きっぷがそろそろ終わりを迎える。

青春18きっぷは時間がたっぷりある学生や高齢者、はたまた5回中数回使い、金券ショップに売るといった使われ方までされるほどメジャーになっているきっぷである。

料金は11,500円、1回分に直すと2,300円である。

このきっぷのコストパフォーマンスはいかがなものなのでしょうか。

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きっぷに関して言えば、顧客あたりの単価が鉄道各社決められていて、

その分が 乗車券 と考えることができます。

乗車券だけで利益が出ているJR各社・私鉄等あるとは思いますが、それは顧客数が多いことに起因します。鉄道会社のほんの一握りの会社でしょう。

顧客獲得のためにかかる費用を乗車券部分から差し引いただけの利益では、鉄道会社はなかなか黒字化するのは難しいでしょう。


そこでまず、付加価値について考えてみます。

商品を売る際、商品の原価が決まっているとして、それに何らかの付加価値をつけるといったことをよく行なっていると思います。 飲食業だと、有機農産物で安全・安心などを協調していることも多いと思います。

(有機農産物が付加価値を与える要因になるかどうかについてまた別途見解を示したいですが…)


鉄道で考えてみると、移動の速さ車内の設備の質 で付加されていることが簡単にわかります。

例えば以下の写真を見ると簡単にわかります。



写真は今度私が使うきっぷですが、これは乗車券とは別です。
新幹線特急という、速さを付加価値にした3,880円です。

速さ:急行料金・特急料金
設備:グリーン料金・寝台料金

で乗車券に価値を付加しています。

この付加価値によって鉄道会社に利益が出る部分も大きいと思いますが、例えば青春18きっぷのような商品はこの考え方では説明できません。

→(後編)へ続く

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